ダウン症をエコーでみると頭が大きいのか?
近年、ダウン症の子どもの出産率が上がってきました。
高齢出産と関係があるとも指摘されています。
そのため、新しい命を授かっても、妊婦が高齢の場合には、胎児がダウン症ではないかとの不安に苛まれることが多くなったようです。
胎児の様子を見るエコー検査の結果で一喜一憂する人も少なくありません。
頭が大きいとダウン症か?
生まれてきてからダウン症と診断された子どもには、確かに胎児の頃に体の大きさに比べて頭が大きかったという特徴があるようです。
しかし、頭が大きい胎児が全てダウン症かというと、そうではありません。
胎児は頭から成長していきます。
そのため、エコー検査で胎児の体の寸法を測って出産予定日を書いてくれる産婦人科でも、出産予定日が全ての部位で一致することはまずありません。
たいていは頭が発達しています。
エコー検査で胎児の頭が大きいと言われても、実際に出産してみたら健康な赤ちゃんだったということは多いようです。
エコー検査は胎児の様子を見る検査です。
しかし、その数値はかなりアバウトなものです。
胎児の姿勢やその時の見え方によってずいぶんと変わってきます。
大きさは、検査する医師によって変わってくることが少なくありません。
頭部で注目されるのは後頚部の厚みだが…
エコー検査でダウン症の可能性がある程度分かる頭部の特徴は、後頚部の厚みです。NTとも呼ばれます。
NTはリンパ液が溜まった状態のことで、NTが厚ければ厚いほどダウン症の可能性が高いと言われています。
妊娠13週目にNTが3ミリ以上あると、ダウン症の可能性があるとされています。
NTの数値が問題となるのは妊娠12~13週目です。
それ以降になると、仮にダウン症であってもNTは薄くなっていきます。
妊娠13週目というのは、胎児の体内で諸々の臓器が急速につくられていく時期です。
胎児の姿が大きく変わっていくのが妊娠13週目以降です。
そのため、後頚部の厚みをエコー検査で測るのは妊娠13週目とされています。
ただし、エコー検査ではダウン症であるとの正確な診断は下せません。
誤差がつきまとうからです。
後頚部の厚みにしても、胎児の姿勢によって誤差が生じます。
あまりに厚ければダウン症の可能性が高いということは言えますが、正確な診断は羊水検査をしてみなければ分からないのが実情です。
「羊水検査をしましょう」と医師の方から言うこともありますが、ダウン症の可能性があっても、羊水検査をすることを勧める義務は医師にはありません。
羊水検査はあくまで妊婦が希望した場合に任意で行われます。
多くの場合、エコー検査で気になる症状が見られたら、医師は妊婦にダウン症の可能性を告げて羊水検査を勧めています。
しかし、羊水検査を勧められなければ安心と断言することもできません。
エコー検査で医師が言い渋っているような様子が見えたら、納得できるまで説明を求める方が良いでしょう。
▶︎ダウン症の羊水検査後の堕胎や流産の確率はどのくらいあるのか?
ダウン症をエコーでみると頭が大きいのか?のまとめ
やはりエコーだけで100%ダウン症かどうかというのは判断ができないようですね!あくまでダウン症の可能性があるかも?ということがわかるだけで、その後詳しく調べるには、羊水検査が必須になります。
羊水検査は流産の可能性もあるので、よく考えてから決めた方が良いです。
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