ダウン症で大学進学した人っているの?知的障害がないと学力は問題ない?
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ダウン症は、知的障害を伴う事が多いとされます。
知的障害を持つ子供を支援するのが、療育手帳です。
ダウン症の場合、たいていが療育手帳を発行されます。
では、ダウン症だと大学に進学する事は、不可能なのでしょうか?
大学進学した人は、いないのでしょうか?
ダウン症の多くはIQ70未満!療育手帳が貰えるボーダーラインはIQ70~75
ダウン症と診断されると、知的障害の程度によって、療育手帳が取得できます。
知的障害の程度は、国からの指導では、重度のA、それ以外のB。
この2つのランクだけですが、多くの自治体で4ランクに分けられています。
たとえば、東京都の「愛の手帳」を取得する際には、1~4度という数字が使われています。
数字が小さいほど重度です。
ダウン症の子供は、たいていが4度、もしくは、3度です。
療育手帳が貰えるボーダーラインは、IQ70~75とされます。
それ以上で、日常生活に問題がない場合、認定基準を満たさないため、療育手帳は取得できません。
ダウン症の子供のIQ曲線は小学校低学年あたりから緩やかに下降するケースが多い
ダウン症の子供の進学で悩む、最初の段階は、小学校に上がる時です。
普通の学校か、支援学級か。保護者は、いろいろと学習のさせ方を工夫します。
そして、学力が伸びていくのを楽しみにします。
ダウン症の子供が大きくなるに伴い、どのようにIQが変化するのかを、調査した研究があります。
「弘前学院大学社会福祉学部研究紀要」に2002年に発表した論文の中で、斎藤繁氏は、普通小学校に進学したダウン症の女の子を対象に、23歳までIQを調べています。
IQのピークは、8歳あたり。
IQ85近くまで上がっています。
しかし、その後、徐々に下降していき、18歳の時は、IQ53。
23歳の時も、IQ56にとどまっていました。
斎藤氏によると、従前の研究でも、類似の事実が見出されると言います。
→ダウン症の子供を普通学級に入れる事で問題行動は起こるのか?
大学進学した人はいる!最初の進学者は1990年代に出ている
ダウン症の場合、思春期になると、IQ曲線は、緩やかに下降するケースが多いとされています。
しかし、大学進学した人はいます。最初に四年制大学に進学したのは、現在、翻訳家として活躍している、岩元綾さん。
1993年に鹿児島女子大学(現・志學館大学)の英語英文学科に進学します。
1998年に卒業。岩元さんは、翻訳の傍ら、ダウン症の人たちへの教育方面の公演も行なっています。
また、2009年には、小林さんという男性が、石巻専修大学経営学部経営学科を卒業しています。
岩元さんや小林さんのように大学進学した人が、ダウン症の3つのタイプのどれだったのかは、明らかにされていませんが、モザイク型の場合、ダウン症の症状の現れ方は軽く、高い知能を示す事が多いと言われています。
→ダウン症の難聴は改善する?知能とコミュニケーション能力の関係性!
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