ダウン症候群の新型出生前診断!母体への危険性は?
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晩婚化に伴う高齢出産。
35歳を過ぎて初めて出産する女性が増えています。
高齢出産の増加に伴って増えているのが、ダウン症候群。
ダウン症候群で生まれる赤ちゃんの数は、過去15年間で約2倍に増えていると推計されています。
日本産婦人科医会による全国調査の結果です。
胎児に染色体異常があるかどうかを調べる検査に、妊婦の関心が集まっています。
確定診断には羊水検査
妊娠中のエコー検査で、胎児にダウン症候群の疑いが生じた場合、従来行われてきた出生前診断は、羊水検査です。
羊水を採取することから、羊水検査と呼ばれます。
お腹の表面から細い針を刺します。
針は、子宮まで届きます。針を刺して羊水を採取します。
採取する量は、15~20㎖。
針を子宮に刺すため、羊水の流出、出血、腹痛、感染症の恐れがあります。
母体へのリスクが小さくない検査です。
母体へのリスクに増して、妊婦にとって気になるのが、流産の可能性です。
羊水検査には、流産のリスクがあります。
流産の可能性は、0.06~0.3%とされています。
検査可能な期間は、妊娠15週目から18週目まで。分析結果を得るまで、約2週間かかります。
費用は、10~15万円程度。
羊水検査の精度は、ほぼ100%とされます。
羊水検査は、確定診断に用いられます。
▶︎ダウン症検査の受診率はどのくらい?出生前診断の受診者は多いのか?
採血だけで済む新型出生前診断
精度は高いものの、流産のリスクがあるのが、羊水検査。
流産のリスクがあるため、多くの妊婦は、医師から羊水検査を勧められても、受けることに消極的でした。
流産のリスク無しに、高い精度でダウン症候群を調べられるとして、注目を集めているのが、新型出生前診断です。
新型出生前診断は、妊娠初期に採血するだけで、胎児の染色体異常の可能性を調べられます。
採取する血液の量は、20ccほど。採血だけで済み、母体への危険性が大幅に軽減されたのが、大きな特徴です。
そのため、正式には、「無侵襲的出生前遺伝学的検査」と呼ばれています。
検査できる期間は、妊娠10週目から18週目まで。
羊水検査に比べて期間が長いことも、特徴です。
分析結果を得るまで、約2週間。費用は、20万円程度です。
実施しているのは、日本医学会から正式に認定を受けた総合病院や大学病院で、全国で30程度にとどまります。
新型出生前診断を受けられる妊婦は、出産予定日時点で35歳以上の人、妊婦本人か配偶者に染色体異常が見られる人、過去に染色体異常の赤ちゃんを出産した経験がある人です。
新型出生前診断は、陰性的中率は99%以上と言われています。
陰性的中率とは、検査でダウン症候群ではないとの結果が出た場合の的中率です。
ただし、陽性だった場合、確定診断には、羊水検査を受ける必要があります。
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