ダウン症は血清マーカーでどれだけわかるのか?検査はどんな事をするの?
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血清マーカーという出生前診断があります。
出生前診断には様々な種類がありますが、血清マーカーではどういうことが行われるのでしょうか?
血清マーカーで行われること、わかること
血清マーカーは、妊婦の血液を検査することで胎児の染色体異常がある確率を調べる検査です。
クアトロテスト、トリプルマーカーテストなどと呼ばれることもあります。
トリプルとクアトロの差は、調べる血中成分の数によって違います。
具体的には、妊婦から少量の採血を行い、血中のたんぱく質の濃度を調べます。
アルファフェトプロテイン、ヒト絨毛ゴナドトロピン、エストリオール(クアトロテストはこれにインヒビンAが加わる)というたんぱく質やホルモンは、妊娠が進めば血中濃度が上がるのですが、胎児が染色体異常を持っている場合でも上がります。
つまり、その妊娠週数で不自然にこれらの血中濃度が上がっている場合、胎児に染色体異常が起こっている場合が考えられるということです。
色々書きましたが、実際に妊婦側が行うことは採血してもらうだけです。
ですから、妊娠中の体にかかる負担が少ないといわれています。
血清マーカーでは胎児のダウン症がわかるわけではない!?
血清マーカーでわかる胎児の疾患には、21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミ―、開放性神経管奇形の3つがあります。
ただし、注意が必要なのは、血清マーカーでわかるのは疾患がある確率のみで、確実に胎児の疾患を調べられるわけではありません。
よく勘違いされますが、このテストで陽性だったからといって胎児に異常があるとは限りませんし、陰性だったからといって胎児に異常がないわけではありません。
実際、検査機関によって精度は変わりますが、ダウン症の検出率は85%程度です。
これは、検査が陽性だったときダウン症児を出産された人が85人、陰性で15人いたということになります。
胎児の染色体異常の有無を確定させるためには、羊水検査を受ける必要があります。
そのため、最初から羊水検査を受けることにしている場合には、この検査はあまりやる意味がないと言えます。
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